アジア各地では、紛争や自然災害、社会的格差などが重なり合い、安定した生活を維持することが難しい状況が続いています。こうした課題に対し、人道的な立場から支援を行ってきたのが、NPO法人「難民を助ける会(AAR Japan)」です。1979年の設立以来、AAR Japanはアジア諸国をはじめ、中東やアフリカなどで、難民支援や障がい者支援、水・衛生分野など多角的な活動を展開してきました。
本記事では、AAR Japanの概要と主な取り組みを整理するとともに、参加や寄付を通じた支援のかたち、これまでの実績について紹介します。

目次
難民を助ける会(AAR Japan)とは?
AAR Japanは、1979年に相馬雪香氏によって設立されました。戦争や紛争、自然災害、貧困などによって生活基盤を失った人々に寄り添い、すべての人が人間らしく生きられる社会の実現を目指して活動を続けています。国籍、宗教、政治的立場を問わず支援を行う中立性と、緊急対応から中長期の自立支援までを一体で進める点が特徴です。現在は、アジアを中心に中東やアフリカを含む世界18カ国で、人道支援と自立支援を組み合わせた取り組みを行っています。
AAR Japanの取り組み紹介

1.難民の生活再建と自立支援
紛争や迫害により故郷を追われた難民は、住居や食料、教育、医療など多方面で困難を抱えています。AAR Japanは、難民キャンプや受け入れ地域で生活必需品の配布や衛生支援、職業訓練、子どもへの学習支援を実施しています。近年では、ウクライナ危機により周辺国へ避難した人々への支援や、カンボジアでの生計向上支援を通じて、難民の自立と貧困の固定化防止に取り組んでいます。
2.地雷・不発弾被害への対策と被害者支援
地雷や不発弾は、紛争終結後も人々の生活再建を妨げます。危険回避教育や除去支援に加え、被害者への義肢装具提供やリハビリテーション支援を行い、社会復帰と尊厳の回復を支えています。
3.障がいのある人々の自立を支える支援
障がいのある人々は、貧困や社会的排除に直面しやすい立場にあります。こうした取り組みの一環として職業訓練や就労支援を通じて自立を後押ししています。ミャンマーでは職業訓練校を運営し、障がい者が生計手段を確保できる環境づくりを進めています。
4.災害・緊急時における人道支援
台風や洪水、地震などの自然災害が頻発する地域では、被災直後の支援に加え、その後の生活再建が大きな課題となります。2024年にベトナムを襲った台風11号(ヤギ)では、被災地に緊急物資を届けるなど、被害の拡大防止と早期復旧を支援しました。
このほか、2023年にはタイ・カンボジア国境での武力衝突により避難を余儀なくされた人々への人道支援を実施しています。過去にはカンボジア、ウクライナ、ウガンダなどにおいても、緊急物資の配布に加え、住居修復や生計手段の再構築など、現地のニーズに応じた支援を継続してきました。
5.感染症予防と水・衛生環境の改善支援
安全な水と衛生環境は、感染症予防の基盤です。医療支援や衛生啓発活動を行い、特にマイセトーマ対策では早期発見・治療支援と水・衛生環境の改善を通じて、地域住民の健康維持に取り組んでいます。
6.提言活動と国際理解の促進に向けた取り組み
貧困問題の解決には、社会全体の理解と制度改善が不可欠です。社会課題への理解を深めるため、提言活動や国際理解教育に取り組んでいます。難民問題や地雷問題、障がい者支援、感染症対策といった各分野をテーマに、講演や教材提供、情報発信を実施しています。こうした活動を通じて、日本社会における国際協力への関心と理解の促進を図っています。
AAR Japanへの参加・支援方法

各活動への参加
イベント参加やボランティア活動を通じて、国内から支援に関わることができます。発送作業やデータ入力、イベント運営補助など、日常的な支援を支える役割も用意されています。
- イベント活動への参加
講演会や報告会、チャリティイベントなどを通じて、支援活動や国際課題への理解を深める機会を提供しています。イベントへの参加を通じて、国際協力や人道支援を身近に感じることができます。
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- ボランティア活動への参加
事務作業やイベント運営補助などのボランティア活動を通じて、支援活動を支える機会を提供しています。活動は発送作業やハガキの整理、データ入力・集計、イベント準備・運営サポートなどのボランティア活動を募集しています。
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寄付による支援

AAR Japanの活動は、個人や企業からの寄付によって支えられています。寄付は難民支援や障がい者支援、災害・緊急支援など、人道支援活動全般に活用され、継続的に支援するマンスリーサポーターとしての参加も可能です。
👉 寄付方法の詳細はこちら
- クレジットカード、銀行振込、郵便振替のほか、コンビニでの寄付など、複数の方法から選択可。
AAR Japanの実績と信頼性
AAR Japanは、長年にわたる人道支援の取り組みを通じて、国内外から継続的な評価を受けてきました。とりわけ、地雷禁止に向けた国際的な連携においては、同団体が参加する地雷禁止国際キャンペーン(ICBL)が1997年にノーベル平和賞を受賞するなど、その活動の社会的意義が広く認められています。
また、日本国内においても、1999年の読売新聞国際協力賞、2008年の沖縄平和賞を受賞しており、国際協力分野における実績が評価されてきました。加えて、1998年には国連経済社会理事会(ECOSOC)より特殊協議資格を付与されるなど、公的機関からの信頼も積み重ねています。
基本情報・問い合わせ

- 公式サイト:https://aarjapan.gr.jp
- Facebook:https://www.facebook.com/aarjapan
まとめ
紛争や災害、障がい、衛生環境の未整備といった要因が重なり合い、貧困や社会的排除が長期化する地域は少なくありません。AAR Japanは、緊急対応と中長期の自立支援を組み合わせた包括的な支援を通じて、こうした構造的課題に向き合ってきました。現地の状況に即した継続的な支援は、地域社会が自ら課題を乗り越える基盤づくりにつながっています。