ベトナムの野生動物を守る「Save Vietnam’s Wildlife」|活動内容と参加・支援方法まとめ

ベトナムでは、野生動物の違法取引や密猟、生息地の減少が深刻な課題となっています。センザンコウやジャコウネコ、カワウソなど、希少な野生動物のなかには、食用、伝統薬、ペット、土産品などを目的とした取引により、個体数の減少が懸念される種も少なくありません。

こうした状況の改善に取り組んでいるのが、ベトナムを拠点とする非営利保全団体「Save Vietnam’s Wildlife(セーブベトナムズワイルドライフ、以下SVW)」です。SVWは、野生動物の救助、リハビリ、野生復帰に加え、生息地の保護、調査研究、地域への教育啓発、政策提言などを通じて、ベトナムの野生動物と生態系の保全に取り組んでいます。

本記事では、SVWの活動内容や参加・支援方法、これまでの実績について詳しく紹介します。

目次
  1. Save Vietnam’s Wildlifeとは?
  2. Save Vietnam’s Wildlifeの取り組み紹介
      1. 1.野生動物の救助・リハビリ・野生復帰
      2. 2.生息地保護と密猟対策
      3. 3.教育啓発・地域連携・調査研究
  3. Save Vietnam’s Wildlifeへの参加・支援方法
      1. 各活動への参加
      2. 寄付による支援
  4. Save Vietnam’s Wildlifeの実績と信頼性
  5. 基本情報・問い合わせ
  6. まとめ

Save Vietnam’s Wildlifeとは?

SVWは、ベトナムで設立された非営利の野生動物保全団体です。絶滅の危機にある野生動物とその生息地を守ることを目的に、救助、リハビリ、野生復帰、生息地保護、教育啓発、調査研究などの活動を行っています。公式サイトでは、野生動物の保全と生態系の回復を目的とする地域発の保全団体として紹介されています。

SVWは、違法取引から押収された動物の救助に加え、国立公園や行政機関、地域社会と連携した密猟対策にも取り組んでいます。保護された動物を野生に戻すだけでなく、動物が生き続けられる環境を守ることを重視している点が特徴です。

Save Vietnam’s Wildlifeの取り組み紹介

1.野生動物の救助・リハビリ・野生復帰

SVWの中心的な活動の一つが、違法取引から押収された野生動物の救助、リハビリ、野生復帰です。ベトナムでは、食用、伝統薬、ペット、土産品などを目的に、多くの野生動物が違法に取引されています。救助された動物は、けがや栄養不良などの状態を確認したうえで、保護センターで治療やケアを受けます。

野生復帰が可能な個体については、放獣地の環境や密猟リスクを確認し、安全性を見極めたうえで保護区へ戻しています。特にセンザンコウの保護では、SVWはベトナムで主要な役割を担っており、救助から野生復帰までを一貫して行う体制を整えています。

2.生息地保護と密猟対策

SVWは、野生動物を救助するだけでなく、生息地を守る活動にも取り組んでいます。2018年には、プーマット国立公園と連携し、密猟対策チームを設立しました。この取り組みは、ベトナム初の密猟対策チームとして位置づけられています。

このチームは、森林レンジャーと協力しながら国立公園内を巡回し、違法な罠や狩猟キャンプ、銃器などの発見と撤去を行っています。また、プーマット国立公園で始まった取り組みをもとに、カットティエン国立公園、ウーミントゥオン国立公園、ウーミンハ国立公園などにも密猟対策モデルを広げています。地域社会への啓発や代替生計の検討を通じて、長期的に自然を守る体制づくりも進めています。

3.教育啓発・地域連携・調査研究

SVWは、教育啓発や地域連携にも力を入れています。2016年には、クックフォン国立公園と協力して「Carnivore and Pangolin Education Centre(カーニボア・アンド・パンゴリンエデュケーションセンター)」を開設しました。この施設では、パンゴリン(センザンコウ)やジャコウネコなど、ベトナムの希少な野生動物について学ぶことができます。

学校や地域住民、行政関係者に向けた教育プログラムも実施しており、保全活動への理解と参加を広げています。また、野生動物の生態や生息状況、違法取引の実態に関する調査研究も行い、救助や放獣、生息地保護、政策提言に活かしています。

Save Vietnam’s Wildlifeへの参加・支援方法

各活動への参加

SVWでは、野生動物保全に関心のある人が、さまざまな形で活動に参加できます。参加方法には、ボランティア、寄付、ファンドレイジング、ショップ利用、動物の象徴的な里親制度、野生動物犯罪の通報などがあります。

  • ボランティア参加:保護センターでの活動を通じて、救助された動物のケアや保全活動の現場を学ぶことができます。
  • ファンドレイジング情報発信:寄付を集める活動や、SVWの取り組みを周囲に伝える情報発信を通じて支援できます。
  • 野生動物犯罪の通報:SVWは、「Education for Nature – Vietnam(ENV)」のホットラインを通じた通報方法も案内しています。違法な販売、飼育、輸送などに関する情報提供は、野生動物犯罪の抑止につながります。

👉 各活動への参加方法詳細

寄付による支援

SVWの活動は、寄付者や支援者からの協力によって支えられています。政府からの直接的な資金支援を受けていないため、個人や団体からの支援が活動を支える重要な基盤になっています。

寄付は、野生動物の救助、獣医ケア、餌代、放獣地への移送、密猟対策チームの活動、教育啓発などに活用されます。寄付ページでは、銀行振込をはじめ、オンライン寄付や月額寄付、目的別の寄付などが案内されています。

👉 寄付方法の詳細

Save Vietnam’s Wildlifeの実績と信頼性

SVWは、2014年の設立以降、ベトナムの野生動物保全において実績を積み重ねてきました。クックフォン国立公園やプーマット国立公園と協力し、野生動物救助センターの運営、獣医施設や飼育施設の整備、他の救助センターへの技術支援などを行っています。

生息地保護の分野では、密猟対策チームの設立やSMARTを活用した巡回管理、国立公園との連携を進めています。調査研究では、放獣後のセンザンコウのモニタリングや、カメラトラップを用いた野生動物の確認なども実施しています。公式サイトでは、年次報告書や10年報告書、財務関連情報が公開されており、活動の透明性を確保する姿勢が確認できます。

参考元:
・「Save Vietnam’s Wildlife」公式サイト:Reports and Finances

基本情報・問い合わせ

まとめ

Save Vietnam’s Wildlifeは、ベトナムの野生動物と生息地を守るため、救助、リハビリ、野生復帰、生息地保護、教育啓発、調査研究を組み合わせた保全活動を行っています。違法取引から救助された動物を野生へ戻すだけでなく、密猟対策や地域住民との連携を通じて、野生動物が生き続けられる環境づくりを進めています。

ボランティア、寄付、情報発信、野生動物犯罪の通報など、支援の方法は複数あります。ベトナムの豊かな生物多様性を次世代へ残していくうえで、SVWの活動は、現場に根ざした野生動物保全の実践例として注目されます。