エースコックベトナムの社会貢献活動とは|食を通じた地域社会との関わり


ベトナムでは、経済成長や都市化の進展に伴い、食品に対する見方にも変化が広がっています。とりわけ食品分野においては、安全性や品質に対する意識が高まりつつあり、食品メーカーに求められる役割も変化しています。

インスタント食品分野で広く知られるエースコックベトナムは、日常的な食の供給を担う企業として、製品の品質管理に加え、地域とのつながりや持続可能性を意識した活動も行っています。

本記事では、エースコックベトナムの社会貢献活動について、主な取り組みとその特徴を整理して紹介します。

目次
  1. ベトナムにおける社会貢献活動の位置づけ
  2. エースコックベトナムの社会貢献活動の全体像
    1. 子ども・教育分野への支援
    2. 災害時の支援
    3. 環境への取り組み
  3. ベトナムにおける活動の進め方と継続性
  4. 基本情報・参考資料
  5. まとめ

ベトナムにおける社会貢献活動の位置づけ

生活水準の向上に伴い、食品に対する見方にも変化が出てきています。これまでは価格や利便性が重視される傾向にありましたが、近年では安全性や品質への関心も高まっています。

食品メーカーに求められる役割も、製品の提供だけにとどまるものではありません。日常的に消費される食品を扱う企業である以上、安心して利用できる品質の確保に加え、社会との向き合い方そのものが問われる場面も増えています。

エースコックベトナムにおいても、事業と社会との関係は切り離せるものではありません。食を通じて人々の生活に関わる企業として、継続的な対応が求められています。

エースコックベトナムの社会貢献活動の全体像

エースコックベトナムでは、事業の特性を踏まえながら、複数の領域で社会貢献活動を展開しています。食品メーカーとしての基盤である品質管理や安全性の確保に加え、地域社会への支援や持続可能性を意識した活動もあわせて進めています。これらは一時的な施策にとどまらず、日常的な事業運営と連動する形で継続されている点が特徴です。

内容は分野ごとに異なりますが、いずれも事業と社会の関わりの中で進められてきました。以下では、それぞれの活動内容について順に見ていきます。

子ども・教育分野への支援

経済的な理由で学び続けることが難しい子どもたちに向け、奨学金の支給や学用品の提供を続けています。2015年に始まった「Acecook Happy Scholarship(エースコック・ハッピー・スカラシップ)」は、現在も全国で実施されています。

地方の学校には「Tu Sach Hanh Phuc(ハッピー・ライブラリー)」を通じて図書が届けられ、教材に触れる機会が限られていた地域でも読書環境が広がりました。あわせて、学生向けのワークショップやオンライン講座も実施され、学びの機会は教室の外へと広がり、スキル習得や将来の進路を考える機会にもなっています。

2024年には、食事支援が北部から南部にかけて13の地域で実施されました。タインホア省ムオンラット郡やハティン省フオンソン郡の学校にも届けられ、主に少数民族の子どもたちが対象となっています。約1,600食が提供され、日々の食事を支える手段として活用されています。

災害時の支援

ベトナムでは、台風や豪雨による被害が各地で発生しており、地域によっては生活基盤に深刻な影響が及びます。エースコックベトナムは、災害発生後の支援に加え、平時からの備えにも継続的に取り組んでいます。

2025年には、北部で発生した台風被害を受け、被災地への物資支援が実施されました。中部フーイエン省ホアティン地区などの洪水被災地域にも物資が届けられました。現地では即席食品が配布され、調理設備が整わない環境下でも食事を確保できる手段として機能しています。

あわせて、災害時に即時利用できる救援用食品の開発も進められています。平時から、緊急時に必要な物資を迅速に届ける体制が整備されています。

環境への取り組み

生産に伴う環境負荷を抑えるため、製造工程の見直しに加え、生活者の意識に働きかける情報発信も行われています。大学と連携したイベントでは、「Song Xanh – Song Khoe(環境に配慮した健康的なライフスタイル)」をテーマとした啓発活動も展開されています。

包装分野では紙素材への切り替えが進み、現在は90%以上が紙ベースに移行しています。製紙企業との協働により、拡大生産者責任(EPR:製品の廃棄・リサイクルまで生産者が責任を負う考え方)への対応も進められています。資源循環を前提とした運用体制の整備も進んでいます。

工場では太陽光発電の導入が進み、年間約90万kWhの電力を再生可能エネルギーで賄っています。全体の電力使用量に占める再生可能エネルギーの割合は約54%に達しており、生産と環境配慮を両立させる体制が整っています。

ベトナムにおける活動の進め方と継続性

エースコックベトナムの活動は、本社主導で一律に進めるのではなく、各地域の状況に応じたかたちで展開されています。企画や実施にあたっては、行政機関や教育機関と連携しながら、現場で求められている支援内容を反映しています。

一度の取り組みで終わらせず、これまでの活動で得られた経験をもとに、内容の見直しや改善が重ねられています。教育支援や災害対応といった各分野の活動も、その積み重ねの中で広がりを見せています。

活動は年度ごとに区切られるものではなく、地域との関係を維持しながら続けられています。こうした関わりの中で築かれた信頼が、次の取り組みへとつながっています。

基本情報・参考資料

まとめ

食品を扱う企業として、エースコックベトナムは、自らの事業の特性を踏まえたかたちで社会との接点を持っています。単なる支援にとどまらず、事業と並行しながら実施されている点に特徴があります。

その背景には、事業と社会との関係を切り離さずに捉える姿勢があります。企業としての事業運営と社会との関わりを両立させるあり方の一つといえます。